JCCP(認定NPO法人日本紛争予防センター)石井さん

 

 

経歴

  • 名前 石井 由希子
  • 出身地 兵庫県神戸市
  • 学歴 大阪大学法学部卒業、イギリスSheffield大学院政治学科修了、立命館大学院国際関係研究科修了。

 

Q. 紛争予防・平和構築の分野で働こうと考えたきっかけは何ですか?


イギリスの大学院で学んでいた際に、コソボ紛争について学んだのが直接的なきっかけです。また、大学時代は法学部に在籍していたのですが、おもに国際法や政治学を勉強していて、漠然と平和に関する問題に関心を持っていました。在学中に阪神大震災に被災し、生き残った者の責任を痛感するようになり、何とかして社会のために役立ちたいと思いましたが、それにはまず自分という人間を徹底的に鍛えねばならないと思って、海外で学ぶことを決意しました。そこで渡英したわけですが、今の仕事との出会いがそこにあったわけです。

 

 

Q. 現在のJCCPでのお仕事について教えてください。


JCCPケニア代表として、ケニア国内の事業管理および戦略方針の策定に責任を持っています。同時に在ケニア代表事務所はアフリカ地域のハブ事務所としての機能を果たしているため、ソマリアやスーダンの事業を側面支援しています。

ケニアでは現在、IPSTC(International Peace Support Training Centre )というPKO訓練センターの能力強化支援を日本政府の援助で実施しています。また、JCCP在ケニア代表事務所はDDR(Demilitarization, Demobilization and Reintegration:武装解除、動員解除、再統合)、SSR(Security Sector Reform:治安部門改革)、人権コースのカリキュラム形成や講師の派遣などを通じて、東アフリカ地域に展開中のミッション(UNAMID, UNMIS,UNPOS,MONUCなど)のPKO要員 の育成に貢献しています。実際に私も人権コースの講師を務める予定です。

そのほかの活動としては、ソマリアでは昨年、ソマリア内で活動する日本唯一のNGOとして、UNDPおよび複数の現地NGOと連携して、治安改善事業「コミュニティ・セーフティ・プロジェクト」を実施しました(参照:http://www.jccp.gr.jp/overseas/somalia/info.html)。本プロジェクトは非常に好評だったこともあり、今年度も新たにいくつかの類似事業を企画しています。この事業は、支援対象国の社会が持つ独自の文化や伝統的な問題解決方法を尊重し、現地コミュニティ住民の知見を生かした形で治安改善の仕組みを築くという、世界でも新たな試みです。今後JCCP は、ケニアおよびスーダンでもコミュニティ重視の治安改善分野の事業を拡大していく方針です。



Q. これまでのお仕事(JPO、HPC等でのお仕事)について教えてください。


キャリアの初期5年間ほどは国連の諸機関で、その後は他の組織で武者修行してきました。平和構築にかかわる様々なアクターの視点や発想、価値観や行動様式を頭だけでなく経験を通して理解したいと思ったからです。時系列順に並べると、国連ボランティア計画本部(インターン)>国連PKOミッション(UNV)>UNHCRボスニア・ヘルツェゴヴィナ事務所(JPO)>UNOPSイラク事務所(難民保護官)>内閣府国際平和協力本部事務局(研究員第一期生)>国連PKOミッション(政務官)>国際NGO(リベリア事務所副所長)>HPC(事務局長補佐)>公益財団法人(コンサルタント)>JCCP(在ケニア代表)、となります。この合間に予備自衛官(二等陸曹)にもなっています。  

 

Q. 紛争予防・平和構築の分野で日本ができる貢献についてどうお考えでしょうか?


日本が貢献できる分野は数多くあると思います。日本が得意としてきた復興支援だけでなく、近年は政治プロセス(和平合意、調停など)や治安部門(DDR、SSRなど)においても、積極的に人材や資金を提供してきているのは良い傾向だと思います。例えば、最近ソマリアの青年層(Youth at Risk)を対象にした治安改善事業(UNDP/UNICEF/ILOの共同事業)に、日本は600万ドル支出することを決定しました。JCCPもソマリアでは昨年、各地の治安情勢を収集する手法のほかに集まったデータを分析・管理するシステムを開発し、ソマリアの現地NGOへの訓練を実施した実績があります。ただし今後は、国際レベルの政策形成で日本政府が主導的な役割を果たすこと及び専門家を育成して主要機関の指導層に戦略的に日本人を送り込むことが課題だと思います。

 

Q. 紛争予防・平和構築の分野で働いていて一番大変だったことを教えてください。


仕事の内容が学生時代の友人たちに理解されにくい、ということでしょうか。学生時代の友人たちにとにかく危ない所に行く人、というレッテルを貼られてしまっているように感じます。紛争予防・平和構築分野の仕事の中身が広く一般には理解されていないのかな、とも感じます。また、その延長線上にある問題ですが、日本に長期間いなければならない状況が発生したときに(私も過去4年間そうでしたが)、仕事を探すのが大変だということです。地方出身だと特に苦労しますね。

 

 

Q. JCCPで働く魅力はなんでしょうか?


JCCPはいままさに発展しつつある組織です。成長していく組織というのは、ダイナミックでおもしろいですね。また、なにか新しいものを作り上げているという純粋な喜びがあります。スタッフがそれぞれに平和構築における異なる専門性や実務経験をもち、国際的に通用する日本発の平和構築系NGOとして認知されるよう努力しています。とても刺激的な環境です。 

 

 

 

 

 

 

※本記事の内容は石井氏の個人的な見解であり、日本国外務省及び日本紛争予防センタ

ーの見解を反映しているものではありません。

 

JCCP(認定NPO法人日本紛争予防センター)ホームページ
http://www.jccp.gr.jp/

 

 

 

 

 

 

 

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