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在ケニア日本国大使館は、エリトリアセーシェルソマリアを兼轄しています。

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水道と電気事情

青年海外協力隊 木内 峻宏さん

教鞭をとる木内さん

ナイロビからバスで西に7~8時間、ロンゴという地域の専門学校でコンピュータの指導をしています。ケニアでの仕事なんて大変!?と思われるかもしれませんが、それ以上に日常生活に慣れることのほうが大変でした。特に苦労していることは水の確保、手洗い洗濯、停電です。
ケニアでの週末は水汲みから始まります。家の中には水道はなく、歩いて10メートルほど歩いたところに共同水道があります。水道の鍵は隣人が管理しているので、タイミングを逃すと水を確保できません。水の音が聞こえたら真っ先に15リットルのバケツを持って水道へ!あとはひたすら一人バケツリレー。家の中にある、100リットルのタンク2つがいっぱいになるまで繰り返します。良い運動だなと思いながらも、終わる頃には結構疲れてます。家の中に水道のない生活をしてきて、水は日常生活の全てにおいて本当に必要な存在なのだなと気づかされました。タンクから水が少なくなっていく不安な気持ちは、満タンのタンクを見て解消されます。当たり前が、当たり前ではなくなったときにありがたさに気づくのですね。

木内さんが使う共同水道

次に洗濯です。洗濯機はないので、大きなタライに水を溜めて手洗いをします。手洗いを知らない世代なので最初は戸惑いました。そして今でも慣れません。まずは水と洗剤を混ぜて泡立てます。洗濯物を投入し、手でひたすらこする。最近は踏み洗いの方が楽だと気づき、その方法で洗濯をしています。その後は、水で洗剤を流し、手で絞るというすすぎの工程を2回。洗濯物が多いと、終わる頃には手がパンパンになります。洗濯機を買えば?と言われてしまうかもしれませんが、それはできないのです。私の家の周辺で洗濯機を持っている人はいません。もし買ってしまったら、金持ちの外国人と見られ、距離を置かれてしまうでしょう。現地の人と同じ生活をするためにも頑張っています。

最後に電気。電気は安定しておらず、停電は日常茶飯事です。停電中は当然パソコンを使えないので、コンピュータを教えるにあたっては厳しい環境になります。パソコンのディスプレイ上に表示される視覚的な要素が重要な科目を教えているときは、パソコンで確認しないと意味がありません。仕方なく黒板を使って指導しますが、いつも苦労しています。日が落ちた後に停電になると、家の外も中も真っ暗になります。暗闇になるとできることが極端に減るので、そんなときはろうそくを灯して読書をしています。最初は不便だなと思っていた停電、今ではろうそくのやさしい灯りでゆっくりする時間も好きになってます。日本に帰ってからもろうそくを灯し、リラックスする時間を持つようになるでしょう。

水道水を溜め置く巨大タンク

ケニアで生活していて、日本と比べると不便と感じることは多々あります。その一方で、水があることの安心感、家電の便利さ、停電から回復したときの喜びは日本に生活しているだけでは感じることができなかったでしょう。コンピュータ技術で貢献したいと思ってやってきたケニア、それと同時に学ぶことがたくさんあります。