日本国国旗

在ケニア日本国大使館は、エリトリアセーシェルソマリアを兼轄しています。

文字サイズ変更

ボランティア活動報告「大切なことは~Fanyakazi Pamoja=共に働く~」

青年海外協力隊 大内 純子(村落開発普及員)

本欄に画像を表示

協力隊の任期も1年を過ぎ、残すところ8ヶ月となりました。私はマチャコス県ジェンダー社会開発事務所で活動しています。この事務所では地域グループの登録やファンド手続きなどを行っています。私自身の活動は内勤OL&外勤営業といった感じでしょうか?
 
配属当初はまるで「内勤OL」。お茶汲み(チャイ準備)、秘書補佐(レター作成、データ入力作業)、そして受付嬢(?)、顧客対応補佐、そして今はお局さん?最近では冗談交じりでオフィスコーディネーターと言われたりもしています。

当時、スワヒリ語はもちろん、英語さえもたどたどしい私をオフィスの職員達は使ってくれました。でも、心の中では私はインターン(ケニアの省庁にはインターンの学生が多く働いています)じゃないのに・・・村落開発普及員という職種へのこだわりもあり、早く地域廻りをしたいと思っていました。また日本人的視点から見れば仕事量が絶対的に少なく、おしゃべりやチャイの時間が優先されることに職場にいてもイライラしてばかり。でもオフィス内の小さな改善を進めるうちに業務の仕組みが分かり、いろいろな改善点が見えてきました。

本欄に画像を表示

私の配属先はナイロビから南東へ約1時間20分ほど、大都会ナイロビの通勤圏内でもあるマチャコス県のタウン、省庁の地方事務所が集まる地域です。ここ1年の間に車の数も増え、どんどん都市化が進んでいます。とはいうものの、それはごく一部で20分も車を走らせれば、少し山へ登れば、田舎の風景が広がります。水道や電気が無いのも当たり前の村。だから、オフィスに来るお客様の中にはずいぶん遠くから来られる方もおられます。交通費と時間をかけて来るお客様に、きちんとしたサービスを提供しなければならないと思っています。

配属先オフィスは、「サービス改善」ということを掲げている割に、職員やその時によって説明が十分でなく顧客サービスレベルが低い、基本的な書類管理が出来ていないため、顧客対応に時間がかかる、そもそも顧客第一の考え方がないという様な事を感じました。そのため、オフィス内のファイリングの改善、接客用ツール作成、パソコンによるデータ管理などを少しずつ進めてきました。それらは今では職員達が活用してくれています。日本式「5S」に近い活動です。公的じゃないものは裏紙を使う、メモ用紙に活用するなどの日本人的な「モッタイナイ精神」も少しずつ伝えることが出来ているようです。

そして何より、1年を過ぎて、うれしく感じるのは、職員たちが私の提案したことに対してすぐに反応してくれたり、より良い意見を言ってくれるようになったりしてきたということです。教えてと言って貰える事も増えました。最初のうちは「教えなきゃ」「早く現場に引き継がなきゃ」と焦っていたのですが「待つ」ことも必要なことに気づきました。そして、今では私自身がオフィスで職員達と共に働き、過ごす時間を心地よく感じるようになっているのです。

グループ訪問やグループ登録やファンドの説明のため地域のミーティングに出るといった「外勤営業」も増えてきましたが、朝はまずオフィスに顔を出し、お客様がいれば対応して、職員達に挨拶をしてから地域に出かけ、直帰になりそうな時は連絡するということが普通になりました。職員達から「今日はどうだった?」と聞いてくれるし、私の愚痴も聞いてくれます。そして「今日はお客さん多くて忙しかったよ」などとオフィスの様子も伝えてくれます。ボランティアとして現場の人と共に働くことの大切さを実感しているこの頃です。

本欄に画像を表示

後残された8ヶ月、少しでも質の高いソーシャルサービスの提供のため「内勤」を継続しつつ、お客様である地域の人に、サービス(登録支援・ファンド紹介・グループトレーニング)を届ける「外勤営業」として、地域の人々や職員達と少しでも多くの「良い影響」を与え合えることができればいいなと思っています。
 
※本記事の内容は大内氏の個人的な見解であり、日本国外務省及び国際協力機構(JICA)の見解を反映しているものではありません。