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在ケニア日本国大使館は、エリトリアセーシェルソマリアを兼轄しています。

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ボランティア活動報告 「水とともに希望に満ちた豊かな未来を」

作業風景:道端でミーティング

暑い、とにかく暑い、、、。
炎天下の中、シャベルと鍬を持ってひたすら穴を掘る私たち。

作業風景:パイプを埋めるための穴を掘る私と村人

ここはイシアラ、首都ナイロビから北東に車で4時間ほどかかる小さな町。
ケニア山に隣接する水が豊かで恵まれた気候を持つ近隣の町とは違い、一歩踏み込めば同じイースタンでもそこは作物も雨季にしか育たない乾燥地帯である。

JICAの小規模灌漑プロジェクトにより、私は農民たちと一緒に灌漑設備の建設、維持管理を行っている。グループ所属世帯は約100世帯。5年間のプロジェクトによりメインライン完成。しかし、全世帯に水が普及するまで農民たちの手による工事は続いている。

私の活動は、プロジェクト終了と共に専門家と農民の間に立つ情報の補完役から、この灌漑設備の維持管理そして持続的にこの設備を発展させてゆくための土台を作ることへと移行している。農民たちは水を使い作物を育て収入を向上させる、そして灌漑設備をマネジメントしてゆくといった流れである。

作業風景:パイプを切る農民たち

こんなにも途方もない作業の中にあっても彼らの顔は明るい。笑い合いながら穴を掘る。
そして希望に満ちた豊かな未来を語るその目は誇らしく輝いているように見える。
「お前も土地をやるからここに住め」
「水が来れば、ここは豊かな土地になるぞ」と農民は言う。

このグループでは、モチベーションの違いはあるものの盗難や横領な、ケニアで当たり前のように起こる問題は起こっていない。ほとんどのメンバーが積極的で健全であるように見える。
「JICAのおかげで子供を都会の学校に通わせることができるようになった」そんな声も聞いた。

強いて問題を上げれば、すぐにドナーを探そうと言い出すところである。しかし、それは単に「使えるものなら何でも使え」という精神から来るものであり、無ければ無いなりに自分たちで何とかするということを私はもうわかっている。

私は残りの任期も、彼らと共に様々な活動を行い、灌漑設備の持続的発展のための土台を作ってゆくだろう。彼らの手助けをしながら、また彼らに多くのことを教えられながら。貧しくとも希望があれば、問題などなんとかなるものである、なんとかするものである。そう彼らが感じさせてくれた。

私は今日も灼熱の日差しを浴びながら、穴を掘り、駆け回る。数年後この町が、彼らが、どのように変わってしまうのかを妄想しながら、、、、、。

JICA・小規模灌漑プロジェクトにより川に建設された堰

※本記事の内容は柳沢氏の個人的な見解であり、日本国外務省及び国際協力機構(JICA)の見解を反映しているものではありません。