ケニアにおけるコレラの流行

 


1.2014年12月ナイロビ郡から患者発生報告され、衛生状況の悪化により、2015年5月5日までの保健省の報告によれば、ミゴリ郡、ナクル郡、ナイロビ郡、ホマ・ベイ郡、モンバサ郡、キアンブ郡、ボメット郡、ムランガ郡、エンブ郡、キリニャガ郡でコレラが発生しており、ケニアにおけるコレラ感染者数は2,156人、(うち死亡者数52名)と報告されています。現在のところ、終息の兆しは見られず、当面は注意が必要な状況です。
今後、感染区域が拡大する可能性がありますので、以下2.(3)の感染予防対策を心掛けるとともに衛生管理に十分注意してください。

 

2.コレラについて
(1)コレラはコレラ菌(Vibrio cholerae)に汚染された水,氷,食品などを経口摂取することによって起こる下痢を主症状とする病気です。潜伏期間は数時間から5日で,その後,下痢や嘔吐などの症状がみられます。腹痛や発熱はほとんどみられません。コレラでみられる下痢は軽い場合もあれば重い場合もありますが,重い下痢の場合は多量の水のような下痢(米のとぎ汁様)となり,脱水症状を起こします。胃腸の弱い人や胃切除を受けた人,高齢者,乳幼児などは重症化し,昏睡状態に陥り死亡する例もあります。

 

(2)治療としては,下痢によって体内から失われた水分と塩化ナトリウム等の電解質の補給が主となります。脱水症状が激しい場合は点滴による治療が必要となり,抗生物質を併用します。

 

(3)予防方法について
コレラの流行地では,以下のような基本的な感染症予防対策を心掛け,感染が疑われる場合には,直ちに医師の診断を受けてください。

 

●食事の前やトイレの後の手洗いを励行する。

 

●食物は,十分加熱してから食べる。路上で販売されている飲食物は口にしない。

 

●飲料水や調理用の水はミネラルウォーターを使用する。水道水を利用する場合は,一度十分に沸騰させた後使用する。

 

●安全な水から作ったと確認できる氷以外は使用しない(コレラ菌は,冷凍しても死滅しない)。

 

 

在ケニア日本国大使館 医務班/領事警備班


 


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