ナイロビのスラムに住む人々の保健・医療状況を改善するプロジェクト(チャイルドドクター・ジャパン)

平成24年1月27日
髙田大使とチャイルドドクター・ジャパン 現地代表公文氏の贈与契約署名の様子

◎大使館とチャイルドドクター・ジャパンとの間で贈与契約の署名式を実施しました
1月27日、平成23年度日本NGO連携無償資金協力「ナイロビ州ランガタ県における都市型コミュニティヘルス改善事業(第2期)」の贈与契約署名式が、髙田稔久大使と(特活)チャイルドドクター・ジャパン現地代表公文和子氏との間で行われました。

チャイルドドクター・ジャパンは、この資金を基に、ナイロビ市内の3カ所のスラムにおいて、住民自身が自分達の健康に関する問題を話し合う委員会の立ち上げ・運営の手伝いや、住民の中から選ばれた健康相談員に対する医療研修などの活動を行います。これらの活動を通して、自分達の衛生・健康状況を良くするためにはどうしたらいいか、住民達自身が考え、そのための行動を自主的に行うことができるようになることを目指します。

Q チャイルドドクター・ジャパンはなぜこのプロジェクトを実施するのですか?
ケニアでは公共による医療体制がまだ十分でなく、病院や医師のいない村や貧困のために治療を受けることができない人達がいっぱいいます。また、ケニアにも国民保険制度はあるものの、資金的な余裕がないことにより予防接種や通常外来は対象外であるため、貧困地域の住む人達はほとんど加入していません。これらのことから、まずは自分達の健康は自らの手で守っていきましょうという考え方が広まっており、ケニア政府も2006年より、住民自身が地域における保健活動を計画・実施する事で、保健状況の改善を目指す「コミュニティヘルス戦略(CHS)」を展開しています。チャイルドドクター・ジャパンはCHSのナイロビ市内のスラムでの実践を支援するため、このプロジェクトを実施しています。

Q チャイルドドクター・ジャパンは他にどのような活動をしているのですか?
チャイルドドクター・ジャパンは、貧困地域に住む人々や慢性疾患・特定疾患を抱える人々に対し、保健・医療分野で支援することを目的に、約10年前よりケニアにおいて活動しています。

上記のプロジェクトの他、貧困地域に居住する子ども達や孤児、慢性疾患をもつ子供たちの医療費をスポンサーシッププログラムによって支援する医療スポンサーシップ事業、当団体が運営するクリニックを通して、低所得者を中心に低額の外来診療を提供する低額診療事業、HIV感染者・エイズ患者やその家族に対するケアや治療を無料で提供するエイズ支援事業などを行っています。

リンク:チャイルドドクター・ジャパンホームページ(http://www.child-doctor.org/

チャイルドドクター・ジャパンの活動の様子