Grant Assistance for Grass-roots Human Security Projects 2010/2011

平成23年3月18日
ヘルスセンター内の視察。右からキリモ副大臣、山田公使、コリオー司教
伝道会シスター・マイケル・メリー代表と契約書を交わす山田公使
タイトル

草の根無償資金によるチェソンゴッチュヘルスセンター手術室建設で僻地の重症患者を救う

日時

2011年3月18日

場所

リフトバレー州、マラクゥエット県

案件名

チェソンゴッチュ・ヘルスセンター拡張計画

供与金額

106,323米ドル

主な参加者

地元住民など合計約60名

主な活動

 山田公使はリフトバレー州マラクゥエット県トートにおいて、ベネディクティンシスタース伝道会に対し、草の根無償資金を通じて同地のチェソンゴッチュヘルスセンターに手術室の建設、レントゲン室の改修および医療機器の購入にかかる費用800万ケニアシリングを供与するための署名式に参加しました。

同ヘルスセンターはケリオ渓谷に所在しマラクゥエット断崖へ通じる幹線路の分岐点に位置しています。1972年の設立以来、質の高いヘルスケアーを放牧民のポコット族と農耕民のマラクゥエット両部族に提供してきましたが、手術室の機能がないため手術の必要な重症患者を60km離れたカプソワーの病院まで転送するしかなく、その際に1,000mの急勾配の道を通過する必要があり、途中で命を落とす患者もいることから同地に手術室を建設することはセンター関係者の長年の願いでした。


山田公使は同計画の速やかな実施によりチェソンゴッチュヘルスセンターに手術室が建設され、手術の必要な重症患者がカプソワーへの長く、危険な道で命を落とすことのなくなることを願うとスピーチで述べました。


地元選出の国会議員でもあるキリモ副大臣はマンゴーやアカシアの鞘などを採るために木に登って落ちたり、毒蛇にかまれたりするこの地特有の負傷例があることを説明し, これからはこの様な患者がチェソンゴッチュで治療をうけるが可能になることに対し日本政府に感謝の意を表しました。


手術室が完成すると同センターはチェソンゴッチュ地区だけでなくケリオ渓谷に所在する7診療所・ヘルスセンターの紹介病院になるため、この一帯に住む10万人以上の住民に裨益をもたらすことができるようになると見込まれています。


カソリック・エルドレッド教区のコリオー司教は、3月11日に日本で発生した東北太平洋大地震の被災者のために毎日祈りをささげていると述べました。署名式においても、被災者の追悼のため一分間の黙祷、参加者全員による祈祷が捧げられました。

地元住民やヘルスセンター関係者が主な参加者であったが、この日センターを訪れた患者達も署名式を見守っていました。
シスター・マイケル・メリーから今回署名式に参加した人から集めた東北地方太平洋地震と津波の犠牲者に対する記帳を受け取る山田公使。