洪水被害者のための緊急援助物資の引き渡し式

平成25年5月23日
引き渡し式の様子。左から国際赤十字連盟フィン東アフリカ地域代表、在ケニア日本大使館山田公使、ケニア赤十字社アバス事務局長、特別プログラム省モンド次官、JICAケニア事務所江口所長。
ケニア赤十字社倉庫での資材引き渡しの様子。倉庫には日本をはじめとする各国から寄せられた支援物資が、いつでも被災地に届けられるよう整理されています。
2013年5月23日、日本がJICAを通じてケニアに供与した洪水被害者のための緊急援助物資の引き渡しが行われました。
 
引き渡し式は、ケニア政府で災害対策を担当する特別プログラム省において実施され、特別プログラム省のモンド次官、物資の運搬を担うケニア赤十字社のアバス事務局長、JICAの江口ナイロビ事務所長が、在ケニア日本大使館の山田公使が見守る中、緊急援助物資が一刻も早く被災者のもとに届けられるために必要な書類にサインをしました。
 
その後、一行は物資が保管されているケニア赤十字の倉庫に移動し、物資を満載したトラックが被災地に向けて出発するのを見送りました。
 
今回、日本からケニアの洪水被災者に供与された物資は、被災者の健康管理のためのキット、汚染された水を浄化するための浄化剤、給水設備を補修するための配管工具等で、日本円で1600万円相当の物資が洪水の被災地に届けられます。
 
山田公使は、式典において、古くから様々な自然災害を経験している日本から、「建物やダムなどは技術によって強固なものにすることができるが、それだけでは災害に強い強靱な社会を築くことはできない。災害の経験を知恵として取り込み生活に反映していくことが大事である」と、ケニアの人々に向けたメッセージを送りました。
 
モンド次官からは、「日本からは、これまでに、防災対策のために約4億シリング(発言のまま)(注:1シリングは約1円相当)相当の重機やボートや浄水装置が供与されており、ケニアの防災対策はより効果的なものになっている。今回供与された援助物資を一刻も早く被災地に届けたい。」として、日本からの継続的な支援に対する感謝の意が表されました。
 
ケニアでは、今年3月から5月にかけて、各地で大きな洪水が発生しており、これまでに70人以上の死亡が確認され、10万人以上の人々が避難生活を余儀なくされています。日本から届いた援助物資が、一刻も早く被災地に届き、洪水による被害に苦しむ人々の生活の改善に役立つことを願ってやみません。
今回日本が調達した緊急援助物資が積み込まれたトラックの前でケニア赤十字社のスタッフとともに記念撮影。
日本赤十字社の五十嵐さんと山田公使に見送られ、被災地に向けて、日本からの援助物資を積んだトラックが出発しました。