草の根・人間の安全保障無償資金協力 2012/2013

平成25年2月26日
贈与契約書に署名する高田大使とユヤ小学校マレモ会長
土壁造りの教室で学習する児童たち
タイトル 平成24年度「ユヤ小学校再建計画」(贈与契約署名式)
日付 2013年2月26日
場所 在ケニア日本国大使館
案件名 ユヤ小学校再建計画
供与金額 US$ 112,423
出席者
概要 ケニア北西部のリフトバレー州で実施される「ユヤ小学校再建計画」に対する草の根・人間の安全保障無償資金の贈与契約が、首都ナイロビの在ケニア日本国大使館において、高田大使とユヤ小校管理委員会会長マレモ氏との間で交わされました。本プロジェクトでは、8教室、エコサン・トイレ(注)8基及び教職員室の建設、机・椅子等の教育資材の購入を行い、学習環境の改善を図るものです。
 
1983年設立のユヤ小学校は、リフトバレー州トランス・ンゾイア県、人口6千人のユヤ村に在る公立小学校二校のうちの一校であり、児童825人が学んでいます。同校は、施設自体の不足とともに現存する施設の老朽化という問題を抱えており、既設教室のうち8教室は、学校設立時に住民の手で建設された粗末な土壁造りであるため、雨漏りや壁の崩落に見舞われ、トイレは総児童数に対して8基しかないことから、休憩時間中には長蛇の列ができてしまいます。このような学習環境では、勉強が捗らないと考える親は、子供に通学よりも農作業の手伝いや家の雑事をさせたがるため、休学もしくは中退率が高まる傾向にあり、地域発展に必要な基礎教育普及の停滞が懸念されています。
 
 会談では、同校管理委員会会長のマレモ氏が、本プロジェクトによって児童は安全な校舎で勉学に励むことが可能になり、地域の教育レベルの向上に繋がると日本政府への謝辞を述べました。高田大使は、同校が草の根無償資金を得たことへの祝辞を述べるとともに、学習環境の改善を待つ児童と地域住民のために、本プロジェクトの速やかな完了を期待し、完成式の際に同校を訪れることを心待ちにしていると伝えました。
 
(注)エコサン・トイレとは、し尿を分離して回収し、肥料として再利用できるトイレです。
 

写真

風雨で損傷の見られる土壁造りの教室外観