草の根・人間の安全保障無償資金協力 (「カラドロ西給水計画」に対する草の根・人間の安全保障無償資金協力の引渡式典)

平成28年10月28日
供与された貯水タンクの前で案件の説明をする被供与団体代表者
給水所の前に集う地域住民と片山公使参事官
清潔で安全な飲み水が手に入り、喜ぶ女性たち
本案件を通じて建設された給水所
オベット・ショッピングセンターに建設された給水所・トイレ併設の本部
タイトル 「カラドロ西給水計画」に対する草の根・人間の安全保障無償資金協力の
引渡式典
日付 2016年10月28日
場所 シアヤ郡 ウゲニャ県 ウクワラ地区 ノースウェスト・ウゲニャ区
案件名 カラドロ西給水計画
供与金額 86,343 米ドル (8,375,271円)
出席者
合計約500名
概要 シアヤ郡ウゲニャ県において、このほど「カラドロ西給水計画」が完了し、片山公使参事官が引渡式に出席しました。本案件では、86,343米ドル(8,375,271円)が供与され、近隣のダムからカラドロ地域まで水を供給するために全長6.5kmの導水管の敷設、給水所5ヶ所、トイレ棟3棟、給水塔1基を建設しました。
 
ムランボ自助グループは、カラドロの地域住民の生活改善を目的に1993年に設立されました。同地域住民は、これまで片道5km以上離れた川や浅井戸まで水を汲みに行っていましたが、その水源も住民の排泄物等により水質が汚染されていました。そのため、水に関する感染症の発生が深刻でした。一方で、同地域で最も大きな水源であるマウナダムは、30,000人以上の住民に水を供給する能力を有していましたが、ダムから各地域に導水管を敷設するための資金が不足していたため、ダムの総供給量のうち60%しか利用されていませんでした。したがって、本案件はマウナダムから清潔で安全な飲み水をカラドロ地域に供給するために実施されました。
 
式典当日、ムランボ自助グループのプロジェクトマネージャーであるオギガ氏から日本政府への謝辞が述べられました。カラドロの地域住民は、同地域に安全な飲み水が供給されることをこれまで何年も待ち望んできており、それが達成できたことは同地域の歴史の1ページに残る出来事だと述べました。
 
ラサンガ郡知事からは、日本政府からシアヤ郡の住民に行われた協力に対して感謝の意が表されました。シアヤ郡の住民に清潔で安全な飲み水を供給することは、郡の最優先課題の一つであることを説明しました。また、同地域住民が長きに渡って供与された施設や設備を使えるように、それらのメンテナンスがきちんと行われるようにシアヤ郡としてサポートしていくことを日本大使館に約束しました。
 
片山公使参事官は、本案件が無事に完了したことに対する祝辞を述べました。また、スピーチの中で、日本の「対ケニア共和国 国別援助方針」の5つの重点分野について言及し、その中の3つ(環境保全、農業開発、保健・医療)の分野が水に関連することを説明しました。そして、「水は私たちの人生の基礎を成しており、今回供与された施設や設備のメンテナンスをすることは豊かな人生を送る上で必要不可欠である」と述べ、地域住民が責任を持って維持管理をしていくことに期待しました。そしてスピーチの結びの言葉として、式典参加者全員のご健康とご多幸を祈念しました。
 

写真

給水所で蛇口をひねる片山公使参事官とラサンガ郡知事
施設の完成を祝して行われたテープカットの様子
式典に参列した地域住民
地域住民とともに踊る式典の来賓者たち
ムランボ自助グループ、デービッド・オギガ氏によるスピーチ
シアヤ郡環境、水、天然資源省、サラ・オンデゴ委員長によるスピーチ
シアヤ郡知事、コーネル・ラサンガ氏によるスピーチ
片山芳宏公使参事官によるスピーチ

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水汲みをする片山公使参事官
踊りを披露する地元の女性グループ